デンタルニュース

抜けた歯のおはなし

成人の歯を抜くことになった時には、その部分はインプラントや、ブリッジ、入れ歯などで空間を補わなくてはいけません。
両隣りの歯が倒れてきたり、対合している噛み合うべき歯が相手を失ってのびてきて、噛み合わせに不調和をもたらすなど問題が起きてくるからです。
歯を抜くという治療はその歯に対して最終手段のようなさみしい結末なのですが、その抜いた歯、ってどうなるかご存知ですか?
ぬけたはのおはなし
虫歯にやられて真っ黒、歯冠といわれる普段お口の中に見えているはずの部分が崩壊して、見るのも恐ろしいくらいの形になっていたり、悪臭を放つほどの場合は、感染性医療廃棄物として有料で歯科医院が処理をしています。
時々、きれいな親 知らずや、乳歯に関しては持って帰りたいという要望がありますので、患者さまにお渡しすることがあります。
きれいな歯であっても患者さまがお持ち帰りを拒否する場合には、衛生的に処理をしてから歯の勉強をしている歯科大や衛生士学校で実習などに使われるケースもあります。

乳歯は成長を喜び、記念に箱に入れたりすることも増えてきていますが、日本では上の歯は縁の下に投げて、下の歯は屋根に向かって投げるという言い伝えがありますよね。
次に生えてくる歯が伸びる方向に思いっきり投げるということのようです。
国によってもいろいろな習慣があり、とても面白いのでご紹介しましょう。

中国やタイ、フィリピン、インドネシア、シンガポールなどのアジア圏では日本とほぼ 同じような習慣があるようですが、韓国やスリランカ、トルコは上の歯も下の歯も屋根に投げるそうです。
逆にマレーシアでは上の歯は上の方向へ、下の歯は下に投げるようです。

アメリカ、イギリス、多くのヨーロッパ諸国やカナダやメキシコ、アルゼンチン、ブラジルなどではコップや箱などに入れておくと歯の妖精がお金に換えてくれるという言い伝えがあるようです。
クリスマスではないですが、両親が朝までにお金を入れておくのでしょうか。
新しい歯は、古い歯がある方向に伸びると信じられているからです。
コスタリカは、抜けた乳歯を加工してイヤリングにするそうです。
エジプトは太陽に向かって投げるそうです。太陽神にお願いするのでしょうか。
インドは土にかえすのだそうです。
それぞれ宗教や慣習が背景にありながらも、それぞれの方法で歯の健康を祈っているのですね。

近年マンションに住んでいる人や縁の下がない工法のお家も増えてきたため、日本でも上の歯を投げる場所が無くなって来てしまいました。
そんな理由から子供の成長の記念に可愛いデザインの乳歯保管ケースというのが多く発売されています。
成長過程で抜けた歯はとても おめでたいもの。でも虫歯で歯を抜くということだけは極力避けたいものですね!

2016-04-06 | Posted in デンタルニュースComments Closed 
リンク