2019-12
ブラキシズム、クレンチングってなに?
ストレスの多い現代社会ですが、食いしばりについて気にしたことはありますか?
寝ている間の歯ぎしりをブラキシズムと呼び、仕事中や起きているときの噛み締めをクレンチングと呼びます。
このような歯ぎしり、食いしばりをしていると思い当たる人は決して少なくないと思います。
お口に現れるサイン
このような癖は特別なことではなくよくあるので、検診などお口の中をチェックするタイミングで指摘を受けたり、家族から歯ぎしりの音がすると注意されて気づくケースもあるでしょう。
歯ぎしりをする人は、上下の歯がこすられてできる水平の減りがみられることがあります。
また頬の内側に横に白い線が見えることもあります。これは癖になっている食いしばりのためお口の中に噛み締められた歯の形に沿って白い線が現れます。
また日頃の食いしばりや歯ぎしりのため、歯が欠けたり被せ物や詰め物が何度も外れたりすることがあります。
歯ぎしりについて詳しく
歯ぎしりは特別なことではないですが、歯が擦り減るまでやってしまい、疲労感が残るような場合は、その回数や時間、強さの度合いに問題があります。
通常の歯ぎしりは長くても10分未満で体重と同程度の力をかけて擦り合わせるのだと言われています。
しかし、ブラキシズムが常習になってしまっている方はその時間が1時間を超し、その力も体重の10倍に及ぶという報告もあります。
試しに故意にあの音を出そうとしても、歯ぎしりの音はなかなか出ないもので、いかに想像以上の力をかけているかということがわかると思います。
他にも起床時に頬の筋肉の疲労を感じる人がいます。夜寝ている間の歯ぎしりや、くいしばりの癖によるものです。
筋肉疲労から口を開けづらくなったり、起きているときのくいしばりのため、肩凝り、頭痛の症状を引き起こしたりします。
緊張した口輪筋のため、唾液の分泌が減ったり、力のかかり過ぎによって神経が刺激され、歯ぐきや歯の違和感を覚えるケースがあります。
顎関節症、無呼吸症候群との関連もあり、成人の方からは閉じにくい、音がするなどの顎の不調の訴えをよく耳にします。
このような癖はどうしたらいい?
無意識な癖のため対策も大変ですが、まずは予防策として習癖の起きる時間にマウスピースをする方法があります。
歯の破折を防ぎ、顎を守るために一時的でも効果があります。
また浅い睡眠時に歯ぎしりが起こりやすいとされているので、浅い眠りになりやすいお酒や喫煙を控えるのも良いようです。
寝る前にリラックスできる方法を取り入れて、なるべく深い眠りにつけるようしたいですね。
仕事中や勉強中はなるべく上と下の歯が噛みしめ合わないように意識をして、気づいたら歯を離すなどの工夫も良いと言われます。
無意識にこのような癖がないかどうか、ご自身でチェックしたり、人形町にある当医院で口腔内をチェックしてみてください。